【考察】medu4サービス終了の理由とは?

Drえど@やさしい医師国試講座

2025年11月、医学教育界に衝撃のニュースが入りました。
「medu4が2028年3月末をもって全サービスを終了」 とのこと。

さらに、2025年12月末で新規入金(講座購入・視聴期限延長)の受付も終了 するようです(Yahoo!ニュースより)。

医学生向けオンライン学習サービス「medu4」28年3月末で終了へ 代表が発表 惜しむ声続々(スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース 医学生向けのオンライン学習サービス「medu4」が、2028年3月末をもってサービスを終了することが4日、分かった。代表news.yahoo.co.jp

学生時代にも、そして講師としてもお世話になった身として、このニュースには強い感慨があります。
ここでは、AIの分析も交えながら、サービス終了の背景を冷静に考察してみます。

目次

■筆者紹介

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Drえど

👨‍⚕️ Drえど
医師/医師国家試験講師/伴走支援型オンライン塾「医学生外来」代表。
自身も卒業留年・国試浪人を経験し、「不安ゼロで合格へ」をテーマに、
全国の医学生に向けて学習計画とメンタルケアのサポートを行っています。

SNS(特にXやYoutube)では、「勉強法に加え、“心の整え方”」を中心に発信中です。

■ medu4サービス終了の原因考察

公式な発表では終了理由は明示されていませんが、以下のような複数の要因が重なっていた可能性があります。

① 技術的な課題とユーザー体験の問題

アプリのレビューでは
「ボタンの反応が鈍い」「アプリが落ちる・固まる」といった声が散見されました。
競合サービス(特にQ-Assistなど)が軽快でUIも洗練されていたため、ユーザー体験の差が徐々に広がった印象です。
システムの維持・改善には継続的な投資が必要であり、それが難しくなっていた可能性があります。


② プラットフォーム移行の複雑さ

medu4は過去に「medu4.com」から「medu4.net」への大規模移行を実施しました。
当時はログインやデータ引き継ぎなどで混乱があり、結果的に技術的負債が蓄積していたのかもしれません。
その分、運営リソースが開発よりも維持に偏っていったと考えられます。


③ 市場環境の変化

ここ数年で、医学生向けの教育市場は劇的に変化しました。

  • Q-Assist や Medic Media(QBオンライン) などの競合が拡大
  • ChatGPTなどのAI技術 により、個別指導型の学習支援が一般化
  • 「医学部生のほとんどが利用」という高シェアに達し、市場が飽和状態に

新しい価値の創出が難しくなり、成長の余地が限られていたと推察されます。

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④ ビジネスモデルの持続可能性

医学生という限られた市場で、動画講座という労働集約型の事業を続けるのは容易ではありません。
毎年の国試改訂に合わせた撮り直し・編集コストも膨大で、採算ラインを保つのは非常に難しかったはずです。
質を維持し続けたからこその「経営的な限界」もあったのかもしれません。


⑤ 創業者の意思決定(最大の要因?)

創業から10年以上。
医学生教育の風景を一変させたDr.穂澄氏の個人的な意思が大きな要因だったのではと考えられます。
個人的にも「⑤の創業者判断が最も大きい」と考えます。
新たな挑戦への転換期、あるいは一つの区切りとしての決断だったのかもしれません。


■ 究極MAPという“文化”を残して

講師速報アンケートを見ると、第119回国試では「究極MAP」が更新なし(前年流用)にも関わらず、一定のシェアを維持していました。
これは、教材そのものの完成度とブランド力の高さを物語っています。

📊 119回 講師速報アンケート結果
(直前講座 受講率 TOP7)

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https://x.com/medilink_QA/status/1976122113770557835 より

📊 118回 講師速報アンケート結果
(直前講座 受講率 TOP10)

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https://x.com/medilink_QA/status/1762413764760998183 より

■ かつての勢力図の変遷

私の周りの声を振り返り、あえて2つずつ列挙するなら

2010~2015年「MECかTECOMか」

2015年~2020年「MECかmedu4か」

2020年~2025年「Q-asistかmedu4か」

と、時代ごとに二大勢力が入れ替わる構図がありました。
medu4は、まさにその中心にあった存在です。

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■ 一つの時代が終わる

2015年に始まり、医学教育のデジタル化を牽引してきたmedu4。
講師一人の情熱がここまで広がり、国試学習の「標準」をつくりあげたこと自体が偉業です。

サービス終了は寂しいですが、
「medu4が変えた10年」は、今後の医学教育に確実に受け継がれていくと思います。


🩺まとめ

  • 技術的課題と維持コストの問題
  • 市場環境の変化とAI時代の到来
  • そして創業者の決断

これらが重なった結果の、静かで美しい幕引き。


長年、本当にありがとうございました。
一人の医学生、そして一人の講師として、心からの敬意を込めて。

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