医学部6年間のストレスグラフ①「1〜4年編:自由の裏に潜むストレス」

こんにちは、Drえどです。

この記事では、私自身の経験と、これまで関わってきた多くの医学生たちのリアルな声をもとに、医学部6年間の“ストレス推移”を時系列で解説していきます。

今回の【第1部】では、「1年生〜4年生」の前半4年間を振り返ります。一見すると「自由そう」に見えるこの時期。ですが、その裏には想像以上のストレスが潜んでいます。

「医学部って、こんな風に進んでいくのか…」と未来を想像するヒントになれば嬉しいです。


目次

🟨第1章:1年生「意外と自由?でも不安…」

ストレス度:20

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ストレスグラフ

医学部に入学して最初の1年。
長かった受験生活からようやく解放され、自己肯定感が高まる時期です。

けれども、そんな高揚感の裏には…

  • 「講義内容が医者っぽくない」
  • 「何をどう勉強すればいいか分からない」
  • 「分厚い教科書を買ったはいいけど…」
    といった不安がじわじわと積もっていきます。

特に、「過去問で大丈夫」と言われても、その“過去問文化”に慣れず、戸惑う人も多いです。

🗣️一言コメント:「自由=楽しい」じゃない。「自由=不安」って人、多いです。

私はというと、受験からの解放感が何よりも嬉しくて、古文・漢文・社会・英語から離れられたことにホッとした1年でした。


🟥第2章:2年生「“医学”の本番と、留年の現実」

ストレス度:70

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ストレスグラフ

ついに始まる、「医学部本番」

解剖学・生理学・免疫学……など、クセの強い講義のオンパレード。
教授たちは基礎研究に没頭されている方も多く、内容も抽象的だったりします。

「理系最高峰の学部なのに、暗記まみれなの?」
「何を覚えたらいいか分からない…」

とパンクする学生も。

さらに2年で普通に留年する人がいると知り、空気が一変します。

地味にメンタルを削ってくるのが「解剖実習」。
班で合わないメンバーと毎週過ごすことで、気疲れする学生も少なくありません。

🗣️一言コメント:「2年で“医学部やめたい”って言う人、実はすごく多いです。」

私自身、数学・物理が得意だったため、暗記中心の試験が苦手でストレスフルでした。
「得意科目以外で勝負する」現実に直面した年でもありました。


🟧第3章:3年生「科目地獄+部活幹部=予定が破綻」

ストレス度:30

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ストレスグラフ

3年になると、科目数が激増

「あ、戦略ミスったら終わるやつや…」

と気づくのがこの頃。毎週のように小テストが続き、追試スパイラルに陥る学生も。

また、部活では幹部学年。

  • 後輩指導
  • 上下関係の板挟み
  • トラブル処理

といった責任も増えて、メンタル的にもタフさが求められます。

この頃から映像講義を導入する学生も現れはじめましたが、当時はまだ主流ではありませんでした。

当時は、medu4やQアシがなく、MECとTECOMの2社が中心
MEC臓器別は穂澄先生、MECの解剖生理は民谷先生が担当していました。今、CareNetで一緒にお仕事できていることは感慨深いです。

🗣️一言コメント:「いろんなことに追われまくった一年。」

ただ、まだ短期記憶でなんとかなる内容が多かったため、個人的には比較的乗り切りやすい時期でもありました。


🟦第4章:4年生「CBT・OSCEのW試練」

ストレス度:80

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ストレスグラフ

4年生は、CBT(全国統一試験)とOSCE(実技試験)という大ボスが立ちはだかります。

CBTは、2〜4年で学んだ基礎医学〜臨床医学すべてが範囲
これまでの短期記憶では通用せず、長期記憶が必要になります。

OSCEでは、“ちゃんと診察しているように見せる”演技力も求められ、独特なプレッシャーがあります。

さらに、CBT後すぐにポリクリ(病院実習)がスタート。

朝早い
拘束時間長い
グループ替えが頻繁

で、生活リズムが崩壊します。

🗣️一言コメント:「“今までの試験と緊張感が違う”…って声、多いです。」

CBTの問題集(QB)をどれだけ回したかが話題になる中で、
「暗記が得意な人の1周=私の3周分か…」と感じる日々でした。


🎁エピローグ:「それでも歩き続ける医学生へ」

この4年間は、大学入試から“医学生”としての日々に移行していく時間でした。

私は、昔から暗記科目が苦手でした。
物理や数学は「覚える」というより「自分で導く」感覚が楽しかった。

医学でも同じようにやろうとしましたが、
道筋が見えにくい、覚えるしかない構造の中で限界を感じた時期でもあります。

ただ、病態の流れを理解することで覚える量を減らす工夫をしはじめたのもこの頃でした。


🌱さいごに

医学部前半の4年間は、自由に見えて意外とメンタルにくる時期。

  • 試験対策
  • 同級生や部活の人間関係
  • バイトや学外活動

など、それぞれが異なるストレスを抱える時間です。

でも同時に、社会人になる前の「最後の伸びしろ」とも言えます。

ストレスに打ちのめされながらも、乗り越えた経験は、必ず自分の糧になります。

次回は、5年生〜6年生の後半編。
より実践的で、よりシビアなフェーズをお届けします。

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Drえど。医師国家試験対策オンライン塾「医学生外来」代表
卒業留年と国試浪人を経て、第113回医師国家試験に合格。その後、現役医師として臨床に携わる傍ら、医師国家試験予備校での講師としての経験を積む。2023年に設立したオンライン塾『医学生外来』では、特に「不安解消」に焦点を当て、医学生が安心して合格を目指せる環境を提供している。YouTubeやX(旧Twitter)、InstagramなどSNSを活用し、リアルな経験に基づく実践的なアドバイスを発信。100名以上の指導実績があり、試験合格への「最短ルート」を示すとともに、前向きなマインドセットの重要性を強調。医学生にとって信頼できる指導者として、その歩みを支えている。

Drえどの医学生外来pq7lk.hp.peraichi.com

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