医学部4年生向けCBT対策:メディックメディア(QB) vs TECOM M3 徹底比較

目次

CBT対策、何から始めるべきか迷っていませんか?

CBTは医学部4年生にとって、はじめて迎える“大きな壁”。
教材も多く、「QB?TECOM?映像講義は必要?」と迷う人が本当に多いです。

この記事では、CBT対策の代表的な2社(メディックメディア・TECOM M3)を徹底比較し、
模試・教材・講義の違いから、実際にどう使えば効率よく点数を伸ばせるかを解説します。


👨‍⚕️ 執筆:Drえど(医学生外来 代表)
医学部留年・国試浪人を経験した後、現在は医師国家試験講師として活動中。
全国の医学生を対象に、「学習計画相談」「不安解消」を行っています。

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問題集について

メディックメディア(QB)TECOM(M3)
CBT出題基準を網羅したオンライン問題集。
単一選択問題・多選択肢問題・4連問など実際のCBTと同形式の問題約3,200問を収録。
質の高い良問を厳選し、「1周目問題」機能で初学者向け重要問題を抽出可能。
モントレCBTと称するオンライン問題集を無料提供。
3,500問以上のCBT練習問題を収録し、すべての設問に解説付き。
実際の過去問再現問題やオリジナル問題で構成され、5肢択一・多選択肢・連問形式を含む。
mediLink(Web/App)上で提供
購入後に専用サイトで利用し、問題演習・解説閲覧が可能。問題シャッフル機能で出題順をランダム化し疾病名の予測を防止。科目別の達成度グラフやミニテスト機能もあり、自分の弱点分析が容易。
解説中に関連するMedicMedia参考書(『イヤーノート』『病気がみえる』等)ページへのリンク付きで、所持者はワンタップで参照可能。
また問題PDF配布があり、印刷やノートアプリでの利用も可能(解説抜き)。
M3 Education(テコプラ)サイト上で提供
M3会員登録すれば無料ですぐ利用可能。Web上で動作し、マーカー・メモ・付箋など紙の問題集に近い操作性を再現。科目別の進捗管理や弱点分析機能があり、一目で未習熟分野がわかる工夫。スマホ/PC対応のWebアプリとして、場所を選ばず演習可能。
34,100円(税込)(※2025年版・初回購入2年ライセンス)。
購入日により有効期限が設定され、例として2025年7月時点で購入の場合2026年3月末まで最新版を利用可能(毎年内容更新)。
4年生向けの「CBT・国試サポートセット」ではQB国試版等もセットになり割引提供あり。
無料(¥0)
医学部生であればモントレCBTは追加費用なく無期限で利用可能です。TECOM過去出版の紙版『こあかり!』各巻は定価5,000円前後でしたが、現在は品切れが多く、中古入手に限られます。
モントレCBTへ会員登録するだけで最新の問題演習が可能なため、費用面では非常に優れています。

模試について

メディックメディア(CBT模試)TECOM M3(CBTネット模擬試験)
年1回分の模試をオンライン受験形式で提供。
QBオンラインCBT購入者には期間限定で1回受験可能なCBT模試が付属しています(例:2025年7月1日~2026年2月28日の間に1回)。自宅や学内でPCを用い、本番同様のUIで受験可能。
問題数・出題構成も本番に準拠(全320問、5肢単択240問+多選択肢40問+4連問40問の計6ブロック構成)とされています。
年1セットの全国模試(オンライン試験)を提供。
「CBTネット模擬試験」として各大学単位で申込・受験する形式です(個人受験も可)。
公開実施期間は毎年4月上旬~翌年2月下旬と長く設定され、大学の都合に合わせて任意の時期に受験可能です。
試験構成は本番同様の320問(60問×4ブロック+40問×2ブロック)で、5肢単択・多選択肢・4連問を網羅。
本番さながらの環境で自己採点・弱点確認をするのが目的。
模試問題もQB同様に良問ぞろいで、本番前の腕試しとして利用されています。
MedicMediaの模試は受験者シェアも大きく、97%のCBT受験生がQBを利用する中で多くがこの模試も経験しているとのデータがあります。
受験料は1人6,200円(税込)程度(大学経由の団体申込)。
Web成績閲覧では全国順位や分野別成績が確認でき、モデル・コアカリ準拠の詳細な分析付き。他にもネット解説講座(講義動画)の提供や、問題検索サービスで復習したいテーマの類題をオンライン演習できるシステムも備わっています。
模試は「ただ実力を測るだけでなく、その後の学習に活用できる」点が大きな特徴です。

映像講義について

メディックメディア(Q-Assist講義動画)TECOM M3(シナクスCBT講座 等)
Q-Assist(キューアシスト)という動画シリーズ。
医学部4~6年生向けで、学内試験・CBTから国試まで幅広く対応する人気講座です。講義は疾患やテーマ毎に約15分の動画に細分化され、テンポよく分かりやすいと評判(医学生の7割以上が利用)。
CBT対策専用に、「Q-Assist CBT 基礎医学」および「Q-Assist CBT 臨床医学」のコースが用意されており、必要分野のみ視聴することも可能。
シナクスCBTと呼ばれるオンライン講座が主力。
CBT対策に必要な知識を約47時間(全333コマ)で一気に学べるコースで、講義編(基礎知識のインプット)と問題演習編(アウトプット)がセットになっています。
1コマ10分程度と区切りが良く、隙間時間に視聴しやすい構成。講義には余白の多いPDFテキストが付属し、自分で書き込みながら学習可能。
Q-Assistは科目別・コース別に購入可能。
たとえば「Q-Assist 医学共用試験CBT 基礎医学 2025」は税込6,600円、「~ CBT 臨床医学 2025」は8,800円。
全科目網羅のセット「Q-Assist prime」(初年度39,600円)等もあり、複数コースを利用する場合はパック購入がお得。
購入後の視聴期限は基本的に購入年度末まで(例:2025年版は2026年3月末まで)となっています。
動画はオフライン再生にも対応し、移動時間の学習にも便利です。
シナクスCBT単独受講は税込29,800円(視聴期限:購入年度末まで)。
CBTと国試のセット講座も販売されており、例えば「シナクスセット CBT+国試」では6年次まで継続して利用可能なプランがあります(価格はセット内容による)。TECOMは他にも臓器別講座や基礎病態講座(4連問対策)など細分化コースを提供しています。
しかし総合的にはシナクスCBTだけで主要分野を網羅できるため、多くの学生はシナクスCBT+無料のモントレCBT問題演習で十分とされています。

各サービスの効果的な使い方と学習戦略

メディックメディア(QBオンラインCBT)の活用法

INFORMA -メディックメディア- 医...
クエスチョン・バンク医学共用試験CBT | INFORMA by メディックメディア 「クエスチョン・バンク医学共用試験CBT」とは 「クエスチョン・バンク医学共用試験CBT」は,医
  • 1周目問題から着手: QB収録全問題のうち、まず「1周目問題」と呼ばれる重要基本問題(約2500問)に絞って演習を始めるのがおすすめです。
  • 1周目問題はCBTの全体像を掴むための基礎となる良問揃いで、難易度というより頻出度・重要度の高い問題セットと考えられます。まずこれらを一通り解き、知識の土台を構築しましょう。
    ※QB上では科目一覧の「グッドマーク」等で1周目問題のみを抽出可能です。
  • 繰り返し演習と弱点分析: CBT本番までに最低3周はQBを解くことが推奨されています。1周目は解説を熟読しながらゆっくり進め、2周目以降でスピードと正確性を上げましょう。間違えた問題には印を付けたりスクリーンショットを保存しておき、後で苦手問題だけをまとめて復習できるようにすると効率的です。QBオンラインの達成度グラフ機能も活用し、正答率の低い分野を把握して重点的に解き直します。
  • 参考書の併用: QB演習中に理解が不十分と感じた知識は、その都度参考書で補強しましょう。MedicMediaの『イヤーノート』や『レビューブック』は要点がまとまっており、QBで分からない事項を調べるのに便利です。QB解説に参照ページが記載されている場合はすぐ確認して理解を深めます。
  • Q-Assist講義動画の併用: 演習に入る前に関連する講義(特に基礎に不安がある分野)を倍速視聴してポイントを掴んでおくと、いきなり問題を解いて暗記に走るより効率的です。動画でインプット→QBでアウトプットという流れを作ると、単なる丸暗記に陥らず応用力が付きます。
  • 模試の活用タイミング: MedicMediaの模試(QB購入者特典)は、本番直前の実力チェックとして試験目前の時期に受ける学生が多いです。例えばCBT本番の1ヶ月前頃に受験し、そこで判明した弱点を最後の仕上げ勉強に反映させる使い方です。模試受験後は必ず復習し、解説で知識の抜け漏れを補いましょう。時間が許せば、他社模試(TECOM等)も含め複数回受験し、毎回成績表を比較することで得点の伸びや課題分野の推移を把握できます。

TECOM M3(モントレCBT・CBTネット模試等)の活用法

https://m3e-medical.com/users/products/569

  • モントレCBTの位置付け: モントレCBTは無料で利用できる問題集なので、QBを持っていない場合のメイン教材としてはもちろん、QBを解き切った後の追加演習用にも最適です。QBを何周もして問題と答えを覚えてしまった人が、新たな問題で実力試しをする場としてモントレを活用するケースも多く見られます。モントレにも解説が付いているため、間違えた問題はその場で理解を深め、QBで培った知識の定着度を確認しましょう。
  • 映像講座の活用: TECOMのシナクスCBT講座は、短期間でCBT範囲を総復習したい人に有用です。例えば試験半年前~直前期にかけて、まずシナクスCBTの講義編で主要テーマを一通り学び直し(1日数時間の視聴で1~2週間程度)、その後モントレCBTやQBでアウトプット演習を行うと効果的です。シナクス講義内のPDFに自分なりのメモを書き込み、重要ポイント集として活用すると直前期の見直しに役立ちます。特に病態生理の理解が必要な問題や、公衆衛生など暗記量が多い分野は講義動画で体系的に押さえることで、単発の問題演習より効率よく習得できるでしょう。
  • TECOM模試の位置付け: TECOMのCBTネット模試は、多くの大学で夏~秋頃に一度実施される傾向があります(大学により時期は様々ですが、試験半年前後が多い)。したがって、4年生の早い段階で受験できる場合は「実力診断と学習計画立案の指標」として活用しましょう。模試成績表からコアカリのどの領域が弱いか詳細に分析できるので、その後の勉強で重点配分すべき分野が明確になります。逆に学内で直前期(冬頃)に実施される場合は、本番さながらの緊張感に慣れる場・時間配分の訓練として活用できます。いずれにせよ受けっぱなしにせず復習が肝心です。
  • 国試対策への布石: CBT終了後もTECOMのリソースは国試学習で役立ちます。例えばモントレCBTで身につけた知識は5年次以降の実習や国家試験準備の基礎になりますし、シナクスCBTで使用したテキストは実習中の振り返り教材としても活用できます。CBTネット模試の解説や分析データも、将来の国試対策の足掛かりとして保存しておくとよいでしょう(TECOMはCBTと国試の問題制作チームが同一であり、出題の方向性に一貫性があります)。

CBT対策開始の一般的な時期・学習スケジュール

  • 学習開始時期: CBT対策のスタートは、試験の約5~6か月前(半年前後)から始める学生が最も多いです。多くの大学で4年生の8~12月にCBTが行われるため、遅くとも4年生の春~初夏(4~6月頃)にはQB演習や講義視聴を少しずつ始める人が多い印象です。さらに早く、3年生の冬~4年生の初め(試験約10か月前)から着手して余裕を持って進めるケースもあります。実際、「3年生の10月~4年生の4月にQB CBTや映像教材を購入して勉強を始めましょう」という声がある一方で「平均的には試験3か月前から本格化した」という声もあります。直前期の追い込みに頼ると負担が大きいので、早め早めの準備が無難です。
  • 勉強のペース配分: CBT勉強序盤(試験半年前~3か月前)は、学内講義や他の試験と並行しながらゆるやかに進める期間です。この時期は毎日長時間勉強に費やす必要はなく、講義動画で基礎固めをしたり、QB/モントレを1日数問ずつ解く程度で構いません。試験約2~3か月前から演習量を増やし始め、1か月前から本腰を入れて集中的に対策する学生が多いです。1~2か月前には総仕上げ段階に入りますが、そうでなくとも最低でも試験1か月前までには全範囲1周を終えておくことが望まれます。直前2週間は精神的なプレッシャーも大きくなる時期なので、計画にゆとりを持たせ、睡眠を十分取るなどコンディション管理も重要です。
  • 模試受験のタイミング: 模試は一般に年2回程度受ける人が多い印象です。具体的には、夏~秋頃(試験3~5か月前)に1回受けて弱点把握と勉強方針の修正に役立て、本番直前の冬~試験直前(1~2か月前)にもう1回受けて最終確認をする、という流れです。この2回受験パターンでは多くの場合、前者をTECOM模試、後者をMedicMedia模試(QB付属)で受けることになります(学校によって実施状況が異なるため)。模試結果はモチベーション維持にも役立つので、成績表の全国順位や得点率を見ながら「次は○○を克服してスコアを上げよう」と目標設定すると良いでしょう。また、模試慣れしておくと本番CBT当日の雰囲気にも落ち着いて臨めます。なお、模試当日は長丁場の試験となるため、事前に時間配分の練習をしておくことや、休憩時間に軽食をとれるよう準備する(試験会場にスマホや参考書を持ち込めないため)といった本番シミュレーションも忘れずに行いましょう。

以上、メディックメディア社の「QBオンラインCBT」とTECOM/M3社のサービスを比較しました。それぞれ一長一短がありますが、QBは圧倒的なシェアと体系立てられた問題・解説が強みであり、TECOMは費用負担の少なさや模試・講座を含む総合サポートが魅力と言えます。両方の教材を上手に組み合わせ、自分のペースに合った計画で学習を進めれば、CBT本番でもきっと良い結果に繋がるはずです。

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CBTの勉強は、教材の選び方よりも「どんな順番で、どのくらいのペースで進めるか」が大切です。
ただ、模試や講義が増えてくると、
「何から手をつけたらいいかわからない」「焦りで勉強が空回りしている」
という声を本当によく聞きます。

私(Drえど)は、医学部卒業留年・国試浪人を経て、現在は医師国家試験講師として全国の医学生をサポートしています。

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